「朝日新聞インタビュー」「我々は何が違うのか」 崔泰源SK会長が提唱する日韓の経済共同体

SKグループの崔泰源会長=2026年9月1日、東京都港区、上田幸一撮影

「韓国と日本の協力は、選択ではなく必須だ」と長く繰り返してきた経済人がいる。韓国の半導体大手SKハイニックスを傘下に持つSKグループ会長の崔泰源(チェテウォン)さんだ。いずれ日韓は経済共同体を作るべきだとも。もしそれが実現すると両国市民は何を実感できるのか。立ちふさがる壁は何か。思いの丈を聞いた。

このままでは健全財政を維持できない、日本も韓国も

 ――日韓経済共同体構想の事実上の言い出しっぺですね。

 「かなり前から温めていたアイデアです。かつてWTO(世界貿易機関)体制では世界全体が一つの市場で、良いものを安く作れば売れました。韓国も日本も切迫感はあまりなかった。だが今は、保護主義と米中対立が、サプライチェーン(供給網)など市場を分断しています。いくら良い商品があっても、市場ごとに動きは異なります」

「中国市場ではいろいろな規制などのために自由に物を売れないこともあります。逆に中国も他国の市場で自由に売れる状況でもありません」

 「こんな状況で有利なのは、やはり大きな市場です。韓日が一つに結びつけば約6兆ドル規模、世界4位の経済圏を形成でき、より強い交渉力と発言権を確保できます。国際秩序やルールを受け入れるだけでなく、むしろそれを作る過程に積極的に参加できる基盤が整います」

急ぐべきはエネルギー問題